Atena「クローンクローン」の歌詞やMVを考察!元ネタや隠された暗号も徹底解説

Atenaさんが投稿した「クローンクローン」が話題になっています。GUMIと鏡音リンの声で歌われるこの曲は、一度聴いたら頭から離れないメロディーと、カラフルな映像が印象的。でも、よく聴いてみると自虐的な歌詞や、時々現れる不気味なノイズなど、明るさの裏に何か深いメッセージが隠されているようです。

今回は、この曲に込められた意味や、MVに散りばめられた数々の元ネタや小ネタを詳しく見ていきたいと思います。

目次

「クローンクローン」のクローンとは何なのか

まず気になるのが、サビで歌われる自分たちを「出来の悪い模倣品(クローン)」であると自嘲するフレーズ。これ、一体何を表しているんでしょうか?

多くのファンが指摘しているのは、最近のボカロ界で大流行している「初音ミクと重音テトのデュエット曲」への皮肉なんじゃないか、ということ。確かに、可愛い二人組の曲から急にダークな展開になる、という構成は、Atenaさんの前作「踊っチャイナ」や、大ヒットした「メズマライザー」にそっくりです。

つまり、この曲自体が流行りのスタイルを真似た「クローン」だと自分で認めちゃってるわけです。でも、それは単なる自虐じゃなくて、「みんな似たような曲ばかり作ってない?」という問いかけでもあり、「自分もその流れに乗っちゃってるよね」という正直な告白でもあるんです。

そんな中、あえてGUMIとリンを主役に選んだのも意味深です。かつて「いーあるふぁんくらぶ」や「インビジブル」で大人気だった二人も、今の「ミクテト」ブームの中では、ちょっと影が薄くなってしまいました。MVでGUMIが理不尽にゲームオーバーになったり、最後の方でGUMIだけがバグって消えかけたりするのは、「流行から取り残されていく」ことの寂しさを表現しているのかもしれません。

「クローンクローン」の元ネタやオマージュを解説

でも、この曲のすごいところは、風刺するメッセージだけじゃなくて、ボカロ文化への愛情もたっぷり詰まっているところ。

例えば、GUMIが持っていたモンブランケーキをミクが奪っちゃうシーン。これ、DECO*27さんの「弱虫モンブラン」のパロディなんです。元々はGUMIが歌っていた曲なのに、リメイク版ではミクが歌うことになった…という実際の出来事を皮肉っているんですね。人気のある方に「おいしいところ」を持っていかれる、という現実の厳しさを、ユーモアを交えて描いています。

他にも、こんなオマージュが満載です。

  • Kanariaさんの「KING」っぽい王座のポーズ
  • リンといえばこれ!のロードローラー
  • kemuさんの「インビジブル」を思わせる荒廃した街の風景
  • sezuさんの「リンちゃんなう!」に出てきた大人バージョンのリン
  • シテヤンヨ、たこルカ、梨テトなど、ネットで生まれたキャラ達

これらのオマージュは、特定の流行を風刺するだけじゃなく、ボカロが歩んできた歴史全体を愛おしく思っている証拠だと思います。

MVに隠された暗号のメッセージとは

そして、この曲の一番深い部分が、MVに表示される暗号のメッセージ。ファンの人が解読してくれた内容がこちらになります。

「アートは模倣から始まり、多くの層から独創性が育つ」 「数秒で生まれた作品は何を記憶するのか?」

これ、めちゃくちゃ深いですよね。「くそざこクローン」って自虐してるけど、実は「どんな創作も最初は真似から始まるんだよ」って言ってるんです。そして、その積み重ねの先に、本当のオリジナリティが生まれるんだと。

後半のメッセージは、AIで簡単に画像や音楽が作れるようになった今の時代への問いかけかもしれません。時間をかけて悩みながら作った作品と、一瞬で生成されたAI作品。その違いって何だろう?作品に込められた「記憶」や「経験」の価値って何だろう?そんなことを考えさせられます。

クローンクローンの考察まとめ

「クローンクローン」は、今のボカロシーンにおける一つの側面を風刺しながらも、ボカロ文化全体への愛情と、創作に悩むすべてのクリエイターへの応援歌になっている、すごく深い作品です。「人生にやり直しはきかない」なんて諦めたようなことを歌いながら、この曲自体が模倣と創造を繰り返して生まれた素晴らしい作品だという事実が、私たちに勇気を与えてくれます。

この明るくて切ない曲の先に、Atenaさんが、そしてボカロ文化がどんな未来を作っていくのか。これからも目が離せません。

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